広東語の本を読むとき注意する点
広東語に限らず、外国語を独学するとき、好きな小説をテキストに使うことは効果のある方法だと思います。
「そんなこといきなりは無理だ!」と言われる方がいると思いますが、
内容は簡単だけれども、無味乾燥なテキストに取り組むよりも、大好きな小説を日本語訳と見比べながら学習することのほうが、モチベーションを維持しやすいのは明らかです。
逆に言えば、自分の好きな小説をテキストに選べるのは独習のメリットです。
教室に通って外国語を学習するひとは、どうしても教室の決めたテキストを使わざるをえません。
独習である程度のレベルまで到達してからだと、どんなテキストでも興味を持って読めるので、教室に通うのはそれからでも遅くないと私は思います。
テキストを読むときに注意点ですが、
広東語に限って言えば、香港で販売されている中国語(繁体字)で書かれた本は、その多くが台湾で出版された本です。私も本を読んでいて、よくわからない表現に出会った場合、香港人のカミさんにどういう意味かと質問することがありますが、よく言われるのが「これは広東語の表現ではない。台湾の表現だ」です。
ですので、まずひとつ目はその本が香港で出版された本かどうかを確認することが必要です。せっかく広東語を勉強しているのなら、広東語の本を読むほうが良いでしょう。
私の場合は、以前このブログでも紹介したことのある、松本清張の「半生の記」がやはり台湾の出版物でしたが、内容がどうしても私の興味を引くものであったため、台湾の繁体字と知りながら読みました。
こういう場合は、本場の広東語ではないということを念頭に読みながら、学習をすることが大切です。
広東語の場合、話し言葉と書き言葉が違うので、話し言葉を学習したいというひとは、会話体のもの、例えば映画のシナリオなどがおススメです。
「香港電影的広東語 香港映画で学ぶ広東語」
(キネマ旬報社)
233ページ
この本は私も以前買いましたが、私自身が映画にそれほど興味がないため、ほとんど使いませんでした。
しかし、映画に興味のある方は、会話体を学ぶためにはよいテキストになると思います。参考にしてください。
以上