香港人はお金を信仰している、と私は思う。
最近のコロナウイルス問題で、香港でも在宅勤務をしている人が多いため、
街中を車で走っても渋滞がほぼ無い。
これは驚くべきことで、正常な状態の香港では、交通渋滞は日常茶飯事で、
それをいかに避けて通るかが大きな問題のひとつである。
ショッピングモール内も閑散としており、自宅に閉じこもって生活をしている人が多いのだと思われる。
こういった生活環境でも、香港人らしさ、広東語でいうところの「香港精神」が見受けられる。
例えば、香港では一般的にwhatsupアプリが使われているが、
ここでグループを作って、自分で調達した食材やマスクなどを転売しているひとが多くなってきている。
あるスーパーに行って、米袋の写真を撮ってグループに掲載し、値段、納品場所、時間帯などを記載。
それに対して、購入希望者が名前、住所、購入数量を記載し、注文する。
支払いは、銀行振込、携帯電話、あるいは納品時に現金払いをするなどと明記する。
いままで全く食材などを販売してきたことがない人たちが、これを契機に、個人でスモールビジネスをしている。
こういう危機に対して、香港人は対応するセンスがあると思う。
またこういう危機を、お金儲けに結び付けるセンスもあると思う。
香港人はお金を信仰していると言ってもよいと思う。
なのでお金を稼ぐということを何よりも正しいことだと考えており、
また、お金を稼げるひとを単純に尊敬することができる。
例えば、20代の香港人女性に好みの男性のタイプは? と聞くと
「性格が良い人」や「優しい人」などと見え透いたウソは決して言わない。
彼女たちは一様にこう答える。
「お金持ち」
この正直さに私は感動に近いものを覚えてしまう。
以上です。