日本人の私が広東語を勉強するメリット

日本人がいかに独学 低コストで広東語を身につけるか

香港家庭の言語環境は?

私の家は、日本人の私と、香港人妻、娘ひとり、それに、半年前からフィリピン人のお手伝いさんの4人暮らしである。

 

私が日本に住んでいたときは、お手伝いさんを雇うなどとは考えたこともなかったが、ここ香港では、一般家庭がお手伝いさんを雇うことは決して珍しいことではない。

 

香港では共働きをしている家庭がほとんどで、どうしても子供の世話のできるお手伝いさんを雇うことになっている。

お手伝いさんの一日のスケジュールはそれぞれの家庭で決められており、「家規」として様々な規則が定められている。

例えば、一般的な例として、お手伝いさんはお風呂は20分以内に終了せよ、雇い主の寝室には入るべからず、子供にミルクを飲ませるときはまず温度を確認せよ、昼寝は決してするべからず、などである。

 

仕事時間は、一般的に6:00~22:00までの16時間労働。賃金は、最低 HKD4630ドルと法律で定められている。日本円に換算すると、約62500円程度になる。

平均的な香港人の収入が、HKD20000ドルなので、共働きでHKD40000ドルとして、月収の11.5%がお手伝いさんの収入として消えることになる。
決して多くない給料で働いているお手伝いさんだが、フィリピン人の場合、10年ほど働いて帰国した場合、貯金で家がひとつ買えるということなので、我慢して働いているということのようである。

 

お手伝いさんに対する待遇は、各家庭によってさまざまで、自分のプライベート用の部屋さえなく、リビングルームで寝起きさせ、バストイレも自宅のものは使わせず、毎回マンションに設置されている娯楽施設まで行って用を足させるような家庭から、BMWのような高級自家用車を運転させて子供の学校の送り迎えをさせるような家庭までさまざまである。

ちなみに、我が家は基本的に自分のことは自分でやるというスタンスなので、お手伝いさんは娘の世話をするだけで、自分用広い部屋もあり、かなり恵まれているほうだと思う。

 

日本で育った私からすると、我が家でお手伝いさんにやってもらっていることは、子供と一緒に遊んだり、ご飯を食べたり、お風呂に入れたり、トイレの始末をしたりと、日本なら母親が進んでするようなことだが、香港人の女性はこういうことを進んでやろうとは決してしない。かといって私の妻は仕事をしているわけではない専業主婦なので、忙しくはないのだが、とにかく家事をやりたくない、そんなことに私の貴重な時間は使いたくないというのが妻の言い分で、これは香港人女性の考え方を代表していると言える。

 

つづく