日本人の私が広東語を勉強するメリット

日本人がいかに独学 低コストで広東語を身につけるか

香港家庭の言語環境は?②

前回「香港家庭の言語環境は?」に続き、必ずしも必要ではないフィリピン人のお手伝いさんを、なぜ我が家は雇うことになったかであるが、結局は、娘の言語環境にとって好ましいと思ったからである。

 

フィリピン人のお手伝いさんはほとんど広東語が分からないので、どうしても英語を使って意思疎通をすることになる。英語のレベルは個人でそれぞれ違うが、フィリピンでは英語は公用語に指定されているので、基本的に問題はない。

なので一日中お手伝いさんと遊んでいる娘は、自然と英語を話すようになる。

 

香港で英語教師をひとり雇って娘に与えたら莫大なカネが必要になってくるが、決して効果があるとは言えない。お手伝いさんだと、基本的には家事雑用をしてくれて、少しでも私や妻の時間を節約してくれる上、娘の面倒を英語を使ってみてくれるので、一石二鳥と言える。したがって、フィリピン人のお手伝いさんを雇うことにしたのである。

 

また、今のコロナの状況では、学校がいつ再開になるかメドがたたず、自分で娘を教育していなかければならないからである。

 

やはり効果はテキメンで、娘はお手伝いさんと話すときは英語、私と話すときは日本語、妻と話すときは広東語、妻サイドのおばあさんと話すときは、中国南部の方言と器用に使い分けている。

 

私の持論として、言語は浅く広く知っていても意味がなく、継続的に努力をして、語彙のレベルを高めていく必要があり、レベルが高まるほど、各言語が楽しくなるということだと思う。子供は覚えることも速いが、同時に忘れることも速い上、努力をするということをまだ理解できていないので、この点を補っていかなければ無駄になる。

 

この点を怠っていると、軽くあいさつ程度はできるが、重い内容のあることは話せない、的確に表現できない、などということが起こってくる。

 

いずれにしても、日本で育ち大人になった私からすれば、よだれが出るほど羨ましい言語環境で育っている娘だが、高いレベルの言語習得は、結局個人の努力にかかっているということを少しずつ教えていきたいと思う。

 

以上